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ロレックス40年の価格変動

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SSの腕時計が100万という時代になりました。腕時計が高いと思いますか?私はもちろん高いと感じていますが、最近時計趣味に入った方ならあまり高いと思わないでしょう。元々価格が高い事を分かってその趣味に入っているのですから当然と言えば当然です。昔から価格が一定ではないので、世代間で今の価格に対しての感じ方が変わってくるのだろうと思います。というわけで私が持っている資料を使ってここ40年ぐらいの価格推移を調べてみたいと思います。

40年間もずっと作られているモデルというのはありませんが、少しづつモデルチェンジしながらも続いているモデルならいくつかあります。そこでプロフェッショナルモデルの中でも最もスタンダードなサブマリーナーデイトにターゲットを絞って見ていきたいと思います。なぜ人気のあるデイトナにしなかったのか。デイトナは資料が圧倒的に少ないからです。特にエルプリ時代は供給量が少なかったためか全く価格表に掲載されていません。まさに幻ですね。話を戻します(笑)

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※価格は物品税・消費税に関わらず全て税込表示です。また、価格表が作られた時期が価格改定が行われた月の前後ですと、価格改定後の定価が反映されていない場合があります。価格データは規店用のカタログに付属する価格表と正規店定価が記載されている輸入時計総合カタログを参考に作成しています。

まずは1970年代です。赤字で記入している価格は資料がないため、前年の価格を引き継いでいます。そのため情報が正確ではない可能性があります。消費税はなく物品税の時代です。貴金属モデルには税率が重く、SSモデルにはあまり掛けられていません。当時のモデルは1680/0でまだ4桁の時代です。サブデイトのサファイアガラスは1981年ぐらいからですのでまだプラ風防の時代ですね。1971年の価格は166,000円とまさに破格。日本の高度成長期ということもあり価格も結構上がっています。1979年には約1.6倍となっています。

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次は1980年代です。16800にモデルチェンジした際にサファイアガラスになって300m防水を手に入れました。ムーブも刷新されたためかモデルチェンジ時には当然値上げです。外観上も結構変わっていると思うのですが値上げ幅はそこまで大きくない印象です。10年間を通してあまり値動きもなく、1989年には物品税が廃止され消費税が3%になります。ここでは掛けられていた物品税が0になり新たに3%が掛けられます。SSの腕時計の税率はそこまで高くなかったと記憶していますが、値下げ幅は結構なものですね。そして1980年代の終わりに16610へとモデルチェンジします。

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1990年代の幕開けとともに導入された16610は外観上大きな変更もありません。ムーブメントの細かなブラッシュアップのみということもあり、登場当初は全く同じ価格で併売されました。価格は安定していたと思われましたが、1995年に起こった超円高の時はさすがに価格を下げています。この史上空前の円高の理由については諸説ありますので割愛します。その後消費税が3%から5%に上げられましたが、その時も税率の変更だけで税抜き価格は変わっていません。バブル崩壊>円高>消費税アップと、時代は超不景気で失われた10年などと呼ばれる暗黒の時代でした。

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気分も暗くなってきたところで2000年代にいきます。モデルは引き続き16610ですが、2003年にはサブマリーナー生誕50周年記念ということで緑ベゼルのLVが発売されました。当初は大変な不人気モデルでしたがディスコンとともにプレ値となっています。定価は上昇の一途ですがその幅は比較的緩やかでした。

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最後に2010年代です。まずは2010年に6桁化を果たし大幅な値上げが行われました。ちょうど1.25倍の735,000円という設定に驚いた方も多かったでしょう。主な変更点は側だけですが、賛否両論のある極太ケースと剛性感の高いブレスレットなど生まれ変わったと言っても過言ではないほどのグレードアップ感がありました。アベノミクスによる円安政策や、2014年の消費税アップも手伝って値上げはハイペースに行われています。この記事を書いているのが2016年ですが、SSのサブマリーナーが90万円に届こうかとしています。

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1971年の大学生初任給は46,400円でした。ここ数年のそれは200,000円程度ということを考えると貨幣価値の推移は4倍程度のアップ。1971年に166,000だったサブデイトは5.2倍の874,800円になっています。貨幣価値を大学生の初任給だけでは語れないと思いますし、為替も関係してきますから単なる参考の一つにしかなりませんが、ある意味ロレックスの値上がり率は常識の範疇なのかもしれません。

額面だけ見ると確かに高くなった腕時計ですが、その他の要因、特に円高などを考慮すると意外とそうでもないんですね。昔から庶民の憧れであるロレックスですが、今後も”頑張れば買える”という絶妙な価格帯である事を望みます。

※追記
データが見つからないのですがさすがにこの見方だけでは偏りすぎでしょうから1980年以降の消費者物価指数をグラフに入れてみました。
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1980年より前はデータがありません。まずは消費者物価指数からみてみましょう。1980年以降緩やかに上昇していくのですが、2000年ぐらいから前年比マイナス、その後も伸び悩んでいます。一方サブデイトですが、2000年ぐらいまでは物価と大きな開きはみられません。ですが2002年以降はその乖離が大きくなり始めます。その後決定的となったのが2010年です。6桁化を果たすことで定価がグンとあがりました。

このデータは1980年からに限定していますので、前回使用した大卒初任給も同じ条件に合わせます。1980年の大卒初任給は142,000でした。2016年との開きは1.4倍です。1980年のサブデイトの定価に1.4を掛けると532,000円となります。大卒初任給でみると適正価格は532,000という結果に(笑)

どこを始点にするかでデータの見方ががらりと変わりますね。1980年を始点にした場合は大卒初任給、消費者物価指数、どちらの比較においても高すぎ感は否めないという結果になりました。

では(・ω・)ノ

テーマ : 腕時計
ジャンル : ファッション・ブランド

tag : 考察 サブマリーナ



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興味深いですね

えーすさん、おはようございます。

今回の経済的視点からの記事、非常に面白かったです。

ロレ価格はぼったくり、じゃなかった、意外にも暴騰していないのですね。

でもしかし、高いなあという印象は拭えませんねえ。

妥協してオメガという方もけっこういるんじゃないかなと思うんですよ。

幾度も書き込みましたが、やはり、もう少し手を出しやすい価格帯(30万あたり)

のモデルがあっても良いのではないかなあって。

まあ、だからこそ憧れってブランドの価値があるのかもしれないけど。

Re: 興味深いですね

いなりずしさん、おはようございます!

意外と騰がっていないと結論付けていますが・・・
1971年から時計趣味をやっていればという条件なんですよね。
しかも比較対象が大学生の初任給なんでデーター的にイマイチ?なんです。
為替や物価指数などを使った方がいいのですが、データが見つからなくてこうなりました。
まあ価格の推移をみるだけでお楽しみください(笑)

ここ10年で見ると全然意味が変わります。
物価指数は上がっていないのにロレは暴騰していますから・・・

では(・ω・)ノ

No title

興味深い貴重な資料をありがとうございます!
95年の円高時は16610を平行輸入30万円で購入しましたよ。
いい時代だったな~(笑)

2000年から2010年までロレの値上げ幅は他メーカーより控え目で良心的だったと思います。
ロレより格下と世間で見られてるメーカーの方が高かったりしましたから。
現在の価格は他メーカーと比較すると妥当なんでしょうね。
って思いながら時計に限らず欧州ブランド品全部高過ぎます(泣)

Re: No title

イワさん、こんにちは!

2010年以降は人が変わったように値上がりが始まりました。
それでも他メーカーと比べるとロレはまだ生易しいほうですよね。
PネライとかBライトリングなどは質と価格のバランスが崩壊しているように思います。

不景気が長い事続いて若い方がブランド品離れを起こしているそうですが、
若い人が女性の前で見栄を張れるぐらいの金は廻してやってほしいですね。
内需不振も少子化も吹っ飛ばせるかもです!

関係ないレスをしてしまってすみません(笑)
では(・ω・)ノ

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